社長コラム15

本解説シリーズ

『あした死ぬかもよ?』

人生最後の日に笑って死ねる27の質問

予言しましょう。このままの生き方を続けると人生最後の日、あなたは90%の確率で後悔することになりそうです。

皆様、どうもお世話になっております。今回、解説していく本は作家、コピーライターであるひすいこたろうさんの「あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問」

を解説していきたいと思います。

今回は最後に「懐かしい思い出に悩まない」ということを解説していきたいと思います。

さてあなたには今、何か悩んでいることがありますか?

悩みなんてひとつもない、ストレスフリーだ、そんな人はおそらくかなり少ないでしょう。

では考えてみてください。今抱えている悩みはたとえ人生最後の日であっても深刻でしょうか?もしあなたが一夜にして1億円の借金を背負い裁判に巻き込まれ命まで狙われるようになったら平常心でいられますか?普通だと気がおかしくなってしまうのではないかと思うぐらい想像したくない悲惨な状況ですよね。

しかし実際にこの最悪の事態が自分の身に降りかかっても人生を楽しんでいた男がいました。その人物とは幕末の革命児、坂本龍馬です。当時の龍馬は32歳でした。これからはカンパニーじゃあ!と意気揚々と貿易会社「海援隊」を立ち上げたもののなんとその最初の船出で事件が起こってしまいます。

海援隊員が乗ったいろは丸が紀州和歌山藩の蒸気船・明光丸に衝突し沈没してしまいます。幸い海援隊員は明光丸に乗り込んで生きながらえたものの、大切な貿易船をあっという間に失ってしまいました。龍馬たちは江戸幕府の徳川御三家、天下の紀州藩に行って明光丸の過失を主張します。しかし王者を相手に脱藩浪士たちの集まり、事実上フリーターの集まりである海援隊が敵うはずもありません。これはもう泣き寝入りするしかないと誰もが思うでしょう。

しかし黙って食い下がらなかったのが龍馬です。龍馬は立ち上がりました。どうやってでしょうか?

なんと船をを沈没させられた賠償金を取るために作詞作曲で立ち向かったんです。

船を沈めたその償いは金を取らずに国を取る~♪

はぁよさこい よさこい

国をとってみかんを喰らう~♪

よさこい よさこい

メロディはちょっと分からないですが歌詞はこのような感じです。

そんなに逃げていると金を取らずに国ごとに乗っ取って和歌山のみかん食べちゃうぜよ、という歌です。この歌を街でみんなに歌ってもらってこの事件に注目を集めたんです。目的は紀州藩を逃げにくくさせるため。

それだけではありません。さらに龍馬は裁判を公平にさせるために幕府主導ではなく「万国公法」という世界のルールブックを持ち出しました。

おまけに龍馬は交渉の場で仲間にこんな風にヤジられていたんです。

「龍馬、何をグズグズしているんだ!アホかお前、紀州藩ごとき国ごと取ればいいぜよ!」

このように仲間に強く責められいじめられていた龍馬を見た紀州藩のメンバーたちの心にこんな不安がよぎります。リーダーの龍馬があんなにいじめられているぞ、海援隊のやつら怒らせたらやばいかもしれない。

すでにお察しかもしれませんがこれも龍馬の作戦でした。交渉相手をビビらせるために同行させた海援隊のメンバーにわざと刀を帯びさせ、龍馬を強く責めるという芝居を打たせたんです。そうして事故から1カ月後に事件は決着します。海援隊は紀州藩から8万3526両198文もの多額な賠償金を受け取りました。これは今の億単位に当たる額です。実は紀州藩からがっぽりといただくために龍馬はもう一つ手を打っていました。いろは丸の積み荷にミニエー銃400丁を積んでいたという主張をしたんです。しかしそれはすべてハッタリでした。現在までミニエー銃は一つも見つかっておりません。

自分の船が沈み賠償金を取りたいのに相手は紀州藩、そんな大ピンチのときに作詞作曲そして世界に視点を向けて裁判では仲間からいじめられる大芝居。挙句の果てにはハッタリまでかましている。これはもう龍馬は人生をなめきっているとしか言えません。

しかしだからこその大勝利だったわけです。深刻になり眉間にしわを寄せていては間違いなく浮かばない発想だったでしょう。

どんな事態でも深刻にならずに人生を冒険として生き抜いた彼はなぜこのような強いハートを持つことができたのでしょうか?

それは自分がいつか死ぬ身であるということを常にハートの真ん中に落とし込んでいたからでしょう。

龍馬は一番多感な時期である12歳の時に母を亡くし、その8年後には父を亡くしています。子供の頃から人は必ず死ぬんだと痛いほど分かっていたわけなんです。龍馬が生前に残した言葉を紹介しましょう。

「何でも思い切ってやってみろよ。

どっちに転んだって、人間、野辺の石ころと一緒。

最後は骨となって一生を終えるのだから。

だから思い切ってやってみろよ」

いつか死ぬ身であることを胸に刻めばあなたは自分の本心を思い出すことができるでしょう。本心、ハートで生きると人生は冒険に変わるんです。たとえどんな悩みがあっても深刻になったら負けなんです。ピンチはあなたにとって冒険をするチャンスなのですから。

そして人生最後の日から見たらそれはすべて懐かしい思い出になるんです。つまりあなたは今懐かしい思い出に悩んでいるわけなんです。そう思えば今の悩みが少しでも軽くなったでしょうか?もしまたクヨクヨしてしまいそうになったら今日の龍馬の話を思い出すと良いかもしれません。ハートを燃やし思い切り駆け抜けていきましょう。

一度きりの人生、最後は骨になるだけなのですから。

これで以上なります。また次回解説やっていきますのでよろしくお願い致します。

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