社長コラム12

本解説シリーズ

『あした死ぬかもよ?』

人生最後の日に笑って死ねる27の質問

予言しましょう。このままの生き方を続けると人生最後の日、あなたは90%の確率で後悔することになりそうです。

皆様、どうもお世話になっております。今回、解説していく本は作家、コピーライターであるひすいこたろうさんの「あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問」

を解説していきたいと思います。

とても面白い一冊でしたのでこの解説を見てこの本いいなと思っていただけましたらぜひ一度手にとって読んでみて欲しいと思います。それでは早速本書の内容に入って行きましょう。

今回は

1、死を忘れるな

2、あなたの人生を後悔させる制限を外す

3、あなたが失いたくないものは

4、懐かしい思い出

この4つに分けて解説して行きたいと思います。

それではさっそく1つ目の「死を忘れるな」から解説をスタートして行きましょう。

さて、今あなたは何歳でしょうか?人生であと何回桜を見ることができるでしょうか?数えたことはありますか?

人生を80年として毎年春に一度桜を見るとしましょう。もしあなたが今30歳なら桜を見られるのはあと50回ですね。言いかえればたった50回しか桜を見ることができないんです。50回と聞くとそれを達成するのはそう遠くない未来に感じるかもしれません。あなたは考えられますか?

自分がいつか死を迎えるのだということを…

「死ぬのはいつも他人ばかりだ」

マルセルデュシャンがそう墓碑銘に刻んだようにどういうわけか人は自分だけは死なないと思っています。しかし私たちは生まれてきた以上、悲しいですが100%死に至ります。オギャーと産声を上げた瞬間から、そしてたった今この瞬間も一刻一刻と死に近づいているんです。しかし死ぬことをネガティブに捉えたり、死に怯える必要はありません。かつての侍たちは死を恐れませんでした。自分はいつか死ぬ身であるという事実から目を逸らさずにこの命を何に使おうかと日々心を練っていました。だからあれだけ潔く情熱的に命を落とすその瞬間まで人生を精一杯謳歌することができたんだと思います。彼らのようにいつか死ぬ身であることが心に落ちたとき人は本当の自分を取り戻し、開花するんです。つまり死は生を完全燃焼させるための最高のスイッチにできるんです。死と向き合うことによって人は強くたくましくなれます。ある修行僧とその師匠である道元の話をしましょう。

道元は鎌倉時代に曹洞宗を開祖したカリスマ禅僧です。仏教の言葉に「仏性」というものがあります。辞書を引くと仏性とは、すべての生き物が生まれながらに持っている仏となることのできる性質とされています。仏教の世界ではどんなに悩みという雲で心が覆われていたとしても心の中心には仏性が宿っていると言われます。

あるとき修行僧はこれについてふと疑問に思いました。仏性はすべての人の心の奥に宿っているはずなのになんで社会で成功する人もいればそうでない人もいるのだろうか?あなたはなぜだと思いますか?

その疑問を修行僧は師匠の道元に尋ねてみました。道元の答えはこのようなものでした。

成功する人は努力する、成功しない人は努力しない。その差である。

なるほど、さすが師匠。弟子はそこでは納得をしたものの新たな疑問が浮かんできます。みんな仏性を宿しているのに努力をする人としない人がいるのはなぜだろうか?とそれに対する道元の答えはこのようなものでした。

努力する人間には志がある、しない人間には志がない。その差である。

と、これもなるほどではある。ただ仏性のある人間に志がある人とない人がいるのはなぜだろうか?

弟子が再び尋ねると道元はこう答えました。

志のある人は人間は必ず死ぬということを知っている、志のない人は人間が必ず死ぬという事を本当の意味で知らない。その差である。

いかがでしょうか?

古代ローマにも死に関してこんな話があります。戦いに勝って帰ってきた将軍が拍手喝采で迎えられるパレードを行う際に従者をつけて必ずこの言葉を囁かせたと言います。

「メメントモリ」

これは死を忘れるなという意味です。戦争に勝利し民衆から称えられ喜びの絶頂にいる瞬間でも自分はいつか死ぬ存在であるということを忘れないようにしていたそうです。そうすることで有頂天になることもなく常に冷静でかつ正しい判断をすることができたんです。この世で100%と言えることはほとんどないに等しいでしょう。しかし間違いなくそう言えるのが死なんです。人生最後の日が来ることはすべての人々に約束されています。

今日1日の間に亡くなる方は世界で約15万人います。30歳のあなたは地球が後、太陽の周りを50周する間に人生の幕を閉じるんです。あなたが60歳であれば桜を見れるのは約20回、地球は残りグラウンド20週です。これが現実でありこの現実から目を背けてはいけないんです。その自覚こそが人生を完全燃焼できるかできないかの差となるんです。誰かの悪口を語ろうが、自分の提案が却下されてふてくされていようがそれは命がけでやっていることなんです。

あなたはこの意味が本当に分かるでしょうか?

あなたは命がけで何をしますか?

本当にやりたいことをやりますか?

本当はやりたくないことをやりますか?

人生最後の日に悔いのない最高の人生だったと笑って死ぬためにも間違っても本当はやりたくない事なんて選びたくないですよね。あの世にはあなたのお金も家も私物も持って行くことはできないんです。

ですからこの世で財産を失うことは本当の不幸ではありません。本当の不幸とは死が間近に迫ったときに自分の人生に後悔することではないでしょうか?

そうならないための方法がたった一つだけあります。それが今お話しした死を真剣に見つめるということなんです。死は他人事ではない、自分の死をしっかりと想像してみて下さい。

そして自分の心の声に気づくんです。

今一度、死について考えてみてはいかがでしょうか?

今回はこれで以上です。ではまた次回。

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