社長コラム5

本解説シリーズ

『ジェームズ・クリアー式複利で伸びる1つの習慣』

本日もジェームズクリアーさんの著書「ジェームズクリアー式複利で伸びる一つの習慣」という本のご紹介、第三弾を解説していきます。

今回は良い習慣を身につけるための具体的な4ステップを紹介していきます。まず、人間の習慣的な行動は4つのステップで行われています。

「キッカケ」、「欲求」、「反応」、「報酬」の4ステップです。

具体的には「キッカケ」は脳に報酬を予測させること。

「欲求」は報酬を欲しがること。

「反応」は報酬を獲得するための行動。

そして最後の「報酬」は欲求を満たし、さらにどの行動に価値があるかを知ることです。

例えば街を歩いているとドーナッツの匂いがしたとします。これは脳にドーナッツという報酬を予測させるきっかけになりますよね。次はドーナツが食べたくなる。これが欲求です。続いて実際にドーナツを買って食べる。これが反応です。そして最後に満足感が得られます。さらにはドーナッツを買うということと、その街を歩くことが紐付けされます。このことは、再びその町を通ったときに脳がドーナッツという報酬を予測させるキッカケを生み出します。これが報酬です。ではこの習慣のステップが分かったところでどのように良い習慣を身につければよいのかを見ていきましょう。

それは習慣化したい行動をそれぞれのステップに照らし合わせて、「キッカケ」をはっきりさせ「欲求」を魅力的にして「反応」つまり行動を簡単にして「報酬」をより満足できるものにする。ということです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

まずは習慣にしたい行動に取り掛かる「キッカケ」を増やす為にいつ、どこで、何をするかをハッキリさせましょう。なぜなら、そうすることで習慣化しやすくなるからです。

実際に2001年のイギリスの実験では被験者を3つのグループに分けで2週間で良い運動習慣を身につける。という実験をしました。Aグループはどれくらい運動したかを記録するように伝えられ、Bグループは運動の記録に加えて、運動が健康に良いという資料を読ませることでモチベーションを上げました。そしてCグループはBグループが行うことに加えて、毎週何日の何時に、どこで、少なくとも20分激しい運動をすると決めたそうです。

するとAとBのグループは35%~38%の人が少なくとも週に1回運動をしました。そしてCのグループはなんと91%の人が少なくとも週に1回運動したそうです。

この差はすごいですね。ですので、例えば会社から帰宅したら毎日ジムで1時間運動する。であったり毎晩21時にソファーで10分瞑想する。などいつ、どこで、何をするか、をハッキリさせてみましょう。

また本書では、ハッキリさせるコツを他にも2つ紹介していて、1つ目がすでに習慣化している行動と次の新しい習慣を行うということです。たとえばお風呂から出て髪を乾かしたらソファーで10分間瞑想する、であったり会社でパソコンを開いたら毎日1日のスケジュールを決める、などしてすでに習慣化していることに新しい習慣を積み上げることが効果的です。

2つ目は環境を変える、ということです。なぜならこちらも「キッカケ」を増やすことができるからです。例えばギターを習慣化したい人はギターをよく目につくところに置いておくであったり、勉強を習慣化したい人は机に常に参考書を開いておくなどしてキッカケを作るようにしてみましょう。

「キッカケ」をはっきりさせたら次は「欲求」を魅力的なものにしましょう。なぜなら脳は報酬が得られると予測するとドーパミンが増え、行動を駆り立てるからです。例えばジャンクフードが好きな人は、ジャンクフードを見るとドーパミンが出て食べたくなります。これはかつての狩猟採集生活では高カロリーな食事は滅多にありつけなかったため、そういった高カロリーな食事を魅力的だと感じるからです。エサで欲求を魅力的にすることが効果的です。ではどうすれば魅力的にできるのかと言いますと、それはしたい行動とする必要がある行動をセットにすることです。例えば「ネットフリックスを見たいけど体も鍛えたい」という時、そんな時はジムでランニングをしている時だけネットフリックスを見ていいと決めることです。すると何度もそれを繰り返してるうちにジムへ行く行動にドーパミンが出るようになり、ネットフリックスを見るためにジムへ行こう!という風に思えるようになるわけです。他にも「1日の摂取カロリーが制限できたらネットフリックスを見る」などでも良いと思います。さらに先ほど説明したハッキリさせるのテクニックに合わせて「仕事から帰ってきたらすぐにジムへ行きジョギングをしている時だけネットフリックスを見る」とすることによってより習慣化しやすくなります。

ですので、したい行動とする必要がある行動をセットにするようにしてみましょう。

続いて「反応」つまり行動をしやすくするために簡単にしていきましょう。

まず人は必要な努力量が少ない選択肢をつい選ぼうとしてしまいます。

例えば、ついついテレビを見たりスマホを見ることは毎日ランニングをするよりも努力を必要としないですよね。つまり人は努力量の少ない選択肢を自然と選んでしまうわけです。これが厄介なんです。では、そんな中でどうやって習慣化すれば良いのでしょうか?

それは簡単にすることです。本書では2分間ルールというものを紹介しています。

これは名前の通り2分間だけやるというルールです。例えば読書を習慣化したい人は毎日寝る前に読書をするのではなく、1日2分間だけ、1ページ本を読むようにします。そうすることで行動に移すハードルがグッと下がり、たった1ページを読む習慣ですが習慣化することができます。そうするとそのうちせっかく読書に集中出来てるんだからもう少し長く読もうというふうに思って、どんどん時間を伸ばすことができ、良い習慣を身につけることができるというわけです。

まずは2分だけやってみる習慣を身につけてみましょう。

最後に満足できるものにするというお話です。

習慣にしたいことを頑張ってみたけど満足感が得られなかったら続かないですよね。ですので最後の4つ目は努力から得られた報酬に満足できるようにするために、その習慣を満足できるものにしていきましょう。

そもそも人は未来に得られる報酬より、すぐに得られる報酬を優先してしまう性質があります。例えば肺がんになるリスクが高まるとわかっていてもタバコを吸う人はいます。太るとわかっていてもお菓子を食べてしまいます。

ではどうすれば良いのでしょうか?そう、未来に見返りを得られる習慣に少しだけすぐに得られる楽しみを付け加えることです。

例えば、未来にスリムな体型を得るために食事制限という習慣を身につけます。そしてお菓子を食べなかったら貯金箱に一定のお金を入れる、であったり食事制限ができたらカレンダーに×印を付けて習慣を記録したりします。そうすることで貯金箱のお金が貯まっていく満足感や、カレンダーが×印でいっぱいになる達成感が得られたりなど、行動に対して満足感が得られるというわけです。

ですので日々の努力に満足感が得られる工夫をしてみましょう。

このように習慣化の各ステップに対応する対策を打つことによって、習慣化できるようになりますのでぜひ試してみてください。

最後にまとめます。

小さな習慣の驚くべき力とは毎日1%だけでも成長できる習慣を積み上げれば1年後には約37倍成長できるということです。

その為にはなりたい自分を決めて小さな行動を積み重ねることが重要です。そして、そのためには結果、プロセスの考え方も重要なんですがアイデンティティーに意識を向けるようにしましょう。アイデンティティーに意識を向けることによって行動が変わり結果を得ることができます。

続いて良い習慣を身につける4つのステップです。

人間の行動は「キッカケ」「欲求」「反応」「報酬」の4ステップで行われています。

習慣化の為には「キッカケ」をまずはっきりさせます。

そして、いつ、どこで、何をするかをハッキリさせましょう。

さらには「欲求」を魅力的にしましょう。やりたいことを、やる必要があることをセットにして魅力的にしましょう。

そして「反応」つまり行動をより簡単にしましょう。2分間だけやることによって、より行動のハードルを下げましょう。

最後に4つ目が「報酬」を満足できるものにしましょう。貯金箱にお金を入れるであったり、カレンダーに×印をつけて達成感を得るなどの工夫をしてみましょう。

以上で簡単ではありますがジェームズクリアーさんの著書「ジェームズクリアー式複利で伸びる一つの習慣」の解説をさせていただきました。

英語やダイエット、早起きなど習慣化したいものがある人はぜひ参考にしてみてください。

次回は『マインドセット やればできる!の研究』という本の解説をしていこうと思います。それでは次回、お楽しみに!

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